
映画『ノウイング』は、ストーリーに没頭してしまいがちですが、音楽の使い方が素晴らしい作品でもあります。
特に、ラストシーンで流れるベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章は印象的です。全体的に音楽が効果的に使用されており、ストーリーに集中しすぎて音楽に気づかなかったという方もいるかもしれませんが、音楽もしっかり楽しんでいただきたい作品です。
ちなみに、同じ時期に公開された映画『2012』もありました。この映画は、古代マヤ人の暦が2012年12月31日で終わるという予言を基にした人類滅亡説を描いた作品です。
実は、『ノウイング』も同じようなテーマを扱っており、同時期に同じような映画が出たということになります。海外の映画では、こういったネタ被りがよくあるそうです。
「映画ノウイング」あらすじ
1959年、マサチューセッツ州レキシントンのウィリアム・ドウズ小学校で、タイムカプセルを埋めるイベントが行われました。
その中で、少女のルシンダは紙一面に意味不明な数字を書き連ねました。タイムカプセルを埋める前の晩、ルシンダは学校の用務室で血まみれになった爪を掲げながら謎の声を聞いていました。
50年後、同じ小学校でタイムカプセルを発掘するイベントが行われました。その時、ルシンダの書いた数字を受け取ったのは、ケイレブ・ケストラーという少年でした。ケイレブの父であるジョン・ケストラーはMITで天体物理学を教えている教授であり、妻を亡くし、ひとりでケイレブを育てていました。
ジョンは、ケイレブが受け取った数字の羅列に興味を持ち、それが過去50年間に発生した災害の日付や犠牲者数を示す暗号であることに気づきます。
暗号を解読していくと、未来の災害に関する暗示も含まれていました。ジョンは、被災者を救うために行動を開始します。しかし、同時にケイレブもルシンダのように謎の声を聞くようになります。
ジョンは、ルシンダについて詳しく知っている牧師に会いに行き、ルシンダが亡くなり、娘がいることを知ります。次に、ジョンは娘のダイアナの元を訪ねますが、彼女は彼を冷たく追い返します。
その後、ジョンが予言した災害が実際に起こり、ダイアナはジョンに協力することを決めます。ジョンとダイアナは、ルシンダが残した最後の暗号を解読しようとしますが、それは非常に難解でした。しかし、それが地球規模の大災害を示していることに気付きます。
逃げ場のない絶望的な状況の中で、ジョンはルシンダが小学校の用務室に残した座標に何かヒントがあるのではないかと考えます。
「映画ノウイング」感想
最近では太陽フレアについての議論が盛んになっているため、「結構あり得るのでは・・・?」と考えさせられる作品といえます。物語はノアの方舟を思わせるような壮大なもので、ワクワク感が味わえます。
衝撃的なシーンはあまり多くはありませんが、白いワンピースを着たルシンダが爪を血まみれにしているシーンや、数字の羅列を残すルシンダのシーンは印象的です。特に、爪を血まみれにしているシーンはホラー映画に出てくるような恐怖を感じますが、おそらくメイクの技術が活かされているでしょう。
エンディングはハッピーエンドともビターエンドとも言える雰囲気で、希望が持てる結末になっています。
以上が、「ノウイング」の伏線・考察・見どころについて解説しました。
