
『ラ・ラ・ランド』は恋愛とミュージカルを融合させた代表的な作品であり、夢を追いかける人や恋に悩む男女に見て欲しい映画の一つです。この映画は、成功を夢見るピアニストのセバスチャンと、女優になるために奮闘するミアの物語です。彼らはロサンゼルスで出会い、互いに惹かれあって恋に落ちます。
しかし、お互いの夢に向かって頑張る中で、次第にすれ違いが生じ、別れることになってしまいます。しかし、それぞれが自分の夢を諦めることはできず、再び出会った時には、お互いの成功を祝福し合い、新たな一歩を踏み出すことになります。
見どころとしては、盛大な演出が挙げられます。ミュージカルとしての要素がたくさん詰まっており、ダンスや歌、華やかなショーなど、観客を魅了する演出が満載です。また、セバスチャンとミアのロマンスも見逃せません。彼らの切なくも美しい恋模様に、胸が熱くなること間違いありません。
しかしながら、この映画は必ずしも良いことばかりではない人生の励みにもなります。セバスチャンやミアのように夢を追いかけることは、容易なことではありません。彼らが辛い経験をしても、夢を諦めずに前に進む姿勢は、多くの人々に勇気を与えてくれることでしょう。
「ラ・ラ・ランド」の伏線・考察・見どころについて解説します。
今回紹介するのは下記の「3つ」。
- ミュージカルはロマンスを感じさせる演出
- ミアは女優へ、セブのはジャズへの想いが熱い
- 結末に思いをはせる…!
①ミュージカルはロマンスを感じさせる演出
『ラ・ラ・ランド』のミュージカルシーンは、物語が始まる冒頭から華やかな演出で観客を魅了します。
渋滞に巻き込まれるミアを中心に、口々に歌い始める人々やトラックから楽器を演奏する人々が登場し、車の上に立って一斉にドアを締めるフィナーレまで華麗なダンスや歌が繰り広げられます。
また、物語の主人公であるミアとセブによるダンスや歌も数回にわたって演じられます。特に、夜景をバックにしたダンスシーンでは、二人の息のあったダンスが印象的で、二人の「もどかしい」恋模様に観客は心を奪われるでしょう。
②ミアは女優へ、セブのはジャズへの想いが熱い
ポールダー出身のミアは、女優のおばさんに憧れ、役者になるために夢を追い続けていました。しかし、100回以上もオーディションに挑戦しては落ち続け、心が折れそうになる中でも諦めずに夢を追い続ける彼女の姿勢に感銘を受けました。
一方、セブは自分が愛するジャズに対して熱い想いを抱いています。
彼は「ジャズとは、ニューオリンズの安宿で言葉が通じない人々が音楽を通じてコミュニケーションをとったことから始まった」と語り、決まった曲や脚本にとらわれず、自分たちの音楽で相手と競い合いながら、新たな感動を生み出すことの魅力を語っています。
③結末に思いをはせる…!
ミアは女優、セブはバーを経営し、二人はそれぞれの道を歩んでいくことになりました。
映画のラストで描かれたように、彼らの関係がうまくいっていたらどうだったのか、現実的な結末だったからこそ、観客の心に強く響くのかもしれません。
この映画は、夢を追い続けることの大切さや、失敗や別れといった現実的な問題を乗り越えて自分の人生を切り開くことの意義を教えてくれます。また、音楽やストーリーも非常に楽しめる作品です。
以上が、「ラ・ラ・ランド」の伏線・疑問点についてでした。

女優を目指すミアは、オーディションでの不合格が続き、自信を失っていた。ある日、車がレッカーに持ってかれ、帰り道に立ち寄ったバーでピアノを演奏していた男性に出会う。
男性はかつては夢を追っていたが、詐欺に遭い、ピアノ演奏で生計を立てていた。バーでの仕事をクビになり、落ち込んでいたところでミアと出会った。ミアが彼に話しかけたが、彼は不機嫌そうに店を出て行ってしまった。
後日、ミアは偶然、セバスチャンが演奏するバーに足を運びます。そこでセブと呼ばれる彼に再び出会い、「アイ・ラン」をリクエストします。バンドマンたちとともに演奏するセブの姿に感動したミアは、彼に話しかけます。最初は不機嫌そうだったセブも、彼女の熱意に触れて謝罪し、意気投合します。
その後、ミアの働くカフェで再会した二人は、映画館での約束を交わすなどして、徐々に距離を縮めていきます。そして、共に夢を追いかける中で、彼らは恋に落ち、お互いを支え合いながら進んでいくことになりました。
夏がやってきて、二人は色々な場所へ出かけて楽しんでいた。ある日、セブが「チキンスティック」というジャズの店を開きたいという夢を語り、ミアにはそこで一人芝居をやってほしいと頼んだ。
しかし、ある日、ミアが親と電話している時に、セブは収入面の不安定さや将来の不透明さを考え、かつてのバンド仲間たちからの誘いを受け、キーボードを担当することに決めた。
ライブではピアノではなくシンセサイザーを演奏し、ダンスやきらびやかな光の演出が加わったステージを披露した。それを見たミアは、「セブの愛するジャズはどこに行ってしまったのだろうか」と思っていた。
秋になり、ミアは単独の舞台劇の開催が間近となっていましたが、一方のセブはバンドの活動やツアーの参加で多忙を極めていました。やっと夕食の時間を一緒にとれた二人でしたが、ミアが夢を叶えることができるのかどうかと問いかけたことで、険悪なムードに…。彼女のためにも今の活動を続けていたセブは怒りを露わにしてしまいます。
ミアの舞台は好評ではありませんでしたが、大きな映画のオーディションのチャンスが訪れました。セブの励ましもあって、オーディションに挑戦したミア。しかし、それぞれの夢や活動があったため、二人はお互いのためにも距離を取ることになりました。
5年の月日が流れ、ミアには夫と子供ができ、女優としても忙しい日々を送っていました。夫と二人で車に乗って出かけた際、たまたま入ったお店が「セブス」という名前でした。それは、セブが夢だった自分のバーを持つことができた場所だったのです。そこで演奏する彼をミアは見て、セブも彼女を見て…お互いの思いをはせながら、物語は幕を閉じます。
監督・キャスト紹介
監督:デイミアン・チャゼル
キャスト:
セバスチャン(ライアン・ゴズリング)
ミア(エマ・ストーン)
トレイシー(キャリー・ヘルナンデス)
バーグアレクシス(ジェシカ・ローゼン)
ケイトリン(ソノヤ・ミズノ)