
この映画は、ボクシング経験者にとっても試合の臨場感や裏側の世界がリアルに表現されていると高く評価されています。
実際に試合を見ているかのようなリング上の戦いや、主人公ビリーの成長と家族との関係性を描いた感動的なヒューマンドラマが見どころです。
特に、冒頭30分の驚きの展開は目が離せないほどの迫力があります。この映画を通して、ビリーがどのように成長していくのか、そして家族との関係性がどのように変化していくのか、そのドラマチックな物語に注目してください。
「サウスポー」の伏線・考察・見どころについて解説します。
今回紹介するのは下記の「3つ」。
- モーリーンとレイラの関係が…
- トレーニングと役者の底力!
- 実話との関連は?
①モーリーンとレイラの関係が…
主人公のビリーは施設で育った過去があり、投獄歴も2回もある不良青年でした。しかし、そんな彼を支え続けたのが彼の恋人モーリーンでした。
そんな2人が死別するというショッキングな展開から始まり、冒頭30分で物語に引き込まれました。ビリーが復讐を考える場面もあり、レイラは彼の行動に不安を感じたことでしょう。
そして、母親を亡くして施設に送られたレイラがビリーに対して「パパが死ねばよかった!」「大嫌い!」と罵る姿には、試合での殴り合い以上に心を打たれました。
しかし、最後にはビリーとレイラが和解して抱き合う姿を見せてくれたことで、感動的な結末を迎えました。全体を通して、リング上の戦いだけでなく、ビリーの成長や娘との関係性にも注目できる熱いヒューマンドラマであることが印象的でした。
②トレーニングと役者の底力!
ビリーが再びトレーニングを始めた際、かつて一緒に通っていたホッピーと仲良くなり、互いに切磋琢磨し合う姿が印象的でした。しかしその一方で、父親が母親を銃で撃ち殺してしまったという悲劇に直面したホッピーの過去が描かれます。
このシーンで描かれるホッピーの悲しみと苦しみは、ビリーとモーリーンの運命を思い出させます。また、同じく悲しみに暮れるティックの姿も印象的であり、それでも彼は努力を怠らずトレーニングを続けていました。物語の展開が予測できないところが見どころでした。
ビリーがディフェンスとジャブによるコツコツと攻める戦略の練習を始めたことで、彼の成長が見られ、観客に強さを感じさせました。
この役を演じたジェイク・ギレンホールは、役作りのために数か月間徹底的に身体を鍛え上げ、スタントなしでリング上の試合を演じたため、トレーニングシーンでも気迫を感じさせてくれました。
また、ジェイクは『スパイダーマンファー・フロム・ホーム』にも出演することが決まっているため、今後の役柄にも期待が高まりますね。
③実話との関連は?
映画『サウスポー』は、ボクシング世界でよくある左利きボクサーの話を描いた作品です。試合の判定が疑惑となることや八百長など、闇の深さを感じさせます。主人公のビリー自身も一度は負けかけたことがあったため、コーチであるティックに頼る場面もありました。
また、実際のボクサーが見ても十分に表現されたトレーニングや試合前の様子、バンテージの巻き方、身体作りについても注目すべき点です。
映画のリアルな描写は、まるで本物の試合を見ているかのような臨場感を与えます。このような熱い殴り合いの連続から、モーリーンがビリーに対してパンチドランカーになることを心配する場面もあり、ボクシングの過酷な現実を感じさせます。
この映画は、ボクシングの実際の話を元にしているため、そのリアルさに感動させられる作品でした。
以上が、「サウスポー」の伏線・疑問点についてでした。

元世界ライト級チャンピオンであるビリー・ホープは、妻のモーリーンをマネージャーに迎え、日々の試合やトレーニングをこなしていました。
彼はこの試合でもノックアウト勝利を収め、4度目の防衛を果たし、WBA、WBO、IBF世界ライトヘビー級王者として名を馳せました。
その後、チャリティパーティーに出席していた彼は、ミゲル・エスコバールとの口論に発展し、彼の部下のヘクターが誤って銃を発射してしまい、モーリーンが命を落とすという悲劇に見舞われます。
ボクシングの世界チャンピオンだったビリー・ホープは、妻の死をきっかけに虚無感に襲われていました。そんな中、家族のために再起を誓い、トゥレイ戦の契約を交わしました。
しかし、試合は散々な結果に終わり、さらにレフェリーに頭突きをしてしまい、出場停止処分を受けてしまいました。事故を起こしてしまい、娘のレイラを育てる権利を失ってしまった彼は、更生を決意して、再び娘と暮らすために戦います。
ビリーは、トレーニングと仕事を手に入れるためにウィルズ・ジムのオーナーであるティックのところに行きました。しかし、ビリーはトイレ掃除などの低賃金の仕事を拒否しました。
一方、ビリーの娘であるレイラは、父親の失態に失望して、面会を拒否するようになってしまいました。ティックは、ビリーの弱点を修正しながら、彼に「怒りは自分をコントロールできなくなる」と教え、これまでキレやすかったビリーを更生させることに成功しました。
ビリーは様々な試練を乗り越え、トレーニングを重ねてボクシングのスキルを磨いていきました。彼はフレディとのチャリティ試合で勝利を収め、その経験を生かしてミゲルとの試合に挑みます。
ビリーはミゲルの挑発にも動じず、最終ラウンドで秘密兵器としてスイッチからの左アッパーを繰り出し、ミゲルを打ち倒して勝利を収めます。
彼は12ラウンドに渡る激しい戦いで多くのケガを負いましたが、最後まで諦めずに戦い続けました。ビリーの勝利により、彼は再び世界ライト級のチャンピオンの座に返り咲き、自分の娘であるレイラを施設から取り戻すことができました。彼は幸せなハッピーエンドを迎え、レイラと共に新たな人生を歩み始めました。